Vincent Bach Trompetenmundstücke
 









 Vincent Bachトランペットについての解説を、6つの記事に分けて書いています。こちらのページでは、Vincent Bachのマウスピース1(ナンバー表記と形状)について解説しています。



1 : Vincent Bachのトランペット1
B管180MLを中心に
2 : Vincent Bachのトランペット2
様々なベル・リードパイプとBachが設計した特殊管
3 : Vincent Bachのマウスピース1
ナンバー表記と形状
4 : Vincent Bachのマウスピース2
Bachの意図と現代のズレ
5 : Bach Cトランペット開発の歴史
S 202 / 203 から L 239 / 25 まで
1925年 ~ 1961年 全523本の系譜
6 : Vincent Bachの生涯と歴史










3 : Vincent Bach Mundstück






リム口径とカップ

 Vincent Bachの偉大な功績の一つに、マウスピースの大きさを「数字」と「アルファベット」で表した、というものがあります。彼はマウスピース作成を請け負う事を通して、よくオーダーされるリム口径やカップサイズのデータを蓄積し、それらを段階的なサイズでまとめてシリーズ化したのです。これにより、誰もがマウスピースの大きさを明快に想像し、自分の悩みを解決するものを探したり、複数を比較したりできるようになりました。それまでのマウスピースはアーティスト名がつけられて売られていたのでリム口径やカップサイズに統一性が無く、買う側からすればマウスピースのサイズはブラックボックス化していたのです。

 Bachのマウスピースでは数字リム口径を表しており、1番が最も大きく、数字が大きくなるにつれて口径が小さくなります。またアルファベットはカップの深さを表しており、Aが最も深く、EやFは浅いマウスピースになります。大きな音を出したい奏者は大きなリム口径を好みますが、あまりに大きすぎると体力がすぐになくなってしまいます。逆に持久力を増したい奏者は小さなマウスピースを選べば良いのですが、あまりに小さすぎるとコントロールを失ってしまいます。また、深いマウスピースは音を豊かに太くしますが、高音域の演奏が難しくなり、浅いマウスピースは高音域の演奏を容易にしますが抵抗感が増し、低音域の音が貧弱になります。これらの要素は、その人の口周りの体格・体力・演奏ジャンルによって左右される為、一人ひとりが自分に一番合うサイズを見つける事が、トランペットを自由自在に演奏するカギとなるのです。





Vincent Bachのマウスピース番号と大きさの関係

  カップの深さ
無 or A B C D E





1







20
大きい



深い ←  中庸  → 浅い



小さい





リム口径の対照表

Bach YAMAHA JK Monette
  1D1
1C18C42D2
1-1/4C17C44D3
1-1/2C16C45D4
2C15C4 5
3C14B46E6
5C13C47D7
7C11C48D 
10C9C49D 
10-1/2C8C410D8
12C   
17C7C4  
20C5C4  


※ Bach 2Cは通常のCよりややU字のボウル型、Bach 3Cはやや浅い。
※ こちらの対照表はあくまで大まかなものです。各社発表による相当品を参考に作成しました。各社でマウスピースの入り口からどれくらいの距離で計測しているかが異なるため、各社が公表しているマウスピースのリムサイズ計測値は直接比較する事ができません。リムエッジの形状等にも左右されます。





Vincent Bachマウスピースの各カップの説明

カップ 説明
A カップが非常に深く、大きく暗い音。
数字のみ カップが深く、豊かで充実したクリアな音。
B カップはやや深く、ボリュームのあるドイツサウンド。
C 中庸なカップで、B、C、D管を交互に吹く奏者に好まれる。
D カップがやや浅く、高音域で輝かしい音。
E カップは浅く、高音管向き。高音域を得意とする奏者に好まれる。


特定リムのみの特別なカップ

カップ 説明
3F カップが極端に浅い。
5V Vの形状のカップで非常に深い。
5MV Vの形状で中庸な深さ。
5SV Vの形状で浅い。
W リムの幅が広いクッションリム。
3CW, 7CW, 7DW, 7EW, 10-1/2EWなど





マウスピースのリムと深さの特性

リム口径
大きい
大きな音が出せる。コントロールしやすい。

×
演奏に体力がいる。

大きすぎると
唇が外に飛び出して振動し、音が開いてしまう。
小さい
体力がいらない。

×
大きな音が出しづらい。コントロールしにくい。

小さすぎると
コントロールできず、音が狙いにくい。
カップの深さ
深い
豊かな音が出せる。

×
高い音を当てにくい。

深すぎると
高い音が下に外れ、音程も下がる。
浅い
高い音が当たりやすい。音のエッジが立つ(Jazz Lead)。

×
低い音が出しにくい。音のエッジが立つ(Classic)。

浅すぎると
低い音が鳴り切らない、音が上に外れる。
リムの幅
広い
持久力が増す。

×
コントロールしにくい。
狭い
コントロールしやすい。

×
しんどくなって押し付けると痛い。持久力を奪う。










スロート

 スロートはマウスピースの内部で最も細くなる部分です。空気はこの部分を通る時に最も圧縮され、流速も最大になります。この穴が小さく、トンネルの距離も長いと、奏者が受ける抵抗が大きくなります。一方で穴を大きく、トンネルの距離を短くすると抵抗が減り、大きな音量が出せるという利点もあります。ただしあまり穴を大きくし過ぎると、空気の流速が確保できず高音域の演奏に支障をきたします。この部分は丁度ホースの先を手で握った時に、水が遠くへ飛んでいくのと同じ役割を担っているのです。試行錯誤を重ねたBachは、標準品のマウスピースに#27の3.66mmを採用し、その他のサイズを顧客の要望に応じで注文可能にしました。オーケストラ奏者の間では#24や#22の大型が好まれる他、一段階広い#26を好む奏者、#28を好むハイノートヒッターなど、様々な個人の要求に対応可能となっています。





マウスピースのスロート径


スロート番号 スロート径 スロート径
No.283.57mm0.141inch
No.273.66mm0.144inch
No.263.73mm0.147inch
No.253.81mm0.150inch
No.243.86mm0.152inch
(No.23)(3.91mm)(0.155inch)
No.223.99mm0.157inch
No.214.04mm0.159inch
No.204.09mm0.161inch


※ メガトーンのマウスピースは#26が標準、5Vは#20。5MV、5SVは#25。
※ #23は欠番。
※ ロータリートランペット用は3.80~4.00mmと大きい。フリューゲルホルン用は4.20~4.50mm程度。
※ ヤマハの標準品は3.65mmでほぼ同一。





マウスピースのスロート径の特性

スロート径
大きい
息がよく入る。低音域が豊かになる。大きな音が出せる。

×
高い音がきつい。

大きすぎると
演奏に必要な抵抗が得られず、唇が振動しなくなり音が出ない。
(「プスッ」と言って唇が空気の流れで外に出たまま返って来ず、振動に結び付かない。)
小さい
高い音が鳴りやすい。

×
大きな音が出しにくい。低音域が貧弱になる。

小さすぎると
抵抗に負けて息が入りきらず、音が出ない。










バックボア

 Bachはマウスピースのバックボアの開き方についてかなりこだわって研究しました。スロートをぬけた先で、圧縮され流れが速くなった空気がどの様に広がっていくのかを決定する部分です。この部分を直線的な開きにしてしまうと、あまり良いマウスピースにはなりません。そして開きを早くすると豊かで太い音に、開きを遅くすると細くてするどい音になります。何度も試行錯誤を重ね、マウスピースの各カップの深さに応じて標準的なバックボアが決定されました。これらは顧客の要求に応じて組み合わせを変える事も可能です。また特注のみに対応しているバックボアも数種類用意されています。





マウスピースのカップ深さと標準バックボア

カップ バックボア番号
数字のみ No.10 backbore
A No.24 backbore
B No.7 backbore
C No.10 backbore
D No.76 backbore
E No.117 backbore
F No.76 backbore
V No.25 backbore

※ 計測データによるバックボア形状の比較は、次の記事『4 : Vincent Bachのマウスピース2』で行っています。





 例えば、楽器を購入した際についてくる7Cのマウスピースは、厳密には「7C - 27throat - 10backbore」であり、「7C-27-10」の様に表されます。また、オーケストラで演奏している奏者が「1B-22-24」や「1-1/2C-24-24」のようなマウスピースを特注したりする事は珍しい事ではありません。各バックボアには、以下のような特徴があります。





バックボアの特徴

バックボア 説明
No.3 No.24に次いで暗い音。
No.7
B Cup Standard
暗い音。最初の開きは早いがNo.10と太さはあまり変わらない。
開きは1920年代のロータリートランペットのバックボア。
シュミットスタイル。
No.10
C Cup Standard
No letter Standard
標準的なバックボア。中庸な音色でバランスが良い。
No.24
A Cup Standard
シンフォニックバックボア。開きがNo.10より早く太い。より大きく、暗い音。
No.25
V Cup Standard
大きな音。息がよく入り豊かな音。
No.41 明るい音だが抵抗感がある。
No.57 音程を上げやすい。高音域の演奏に適す。
No.76
D Cup Standard
F Cup Standard
明るくエッジの利いた音。高音域に有利。
No.87 No.25より大きい。息が良く入り豊かな音。
No.117
E Cup Standard
明るい音色、高音域の有利。No.24とほぼ同じ開き方で、末端はNo.24より太い。
ピッコロトランペットの標準的バックボア。










それぞれのマウスピースの特性

 リムナンバーごとに各マウスピースの特性を解説していきます。注意したいのは「大きい」「小さい」や、「深い」「浅い」だけではマウスピースのカップ形状は説明しきれないほど複雑な起伏があります。したがって言葉だけで安易な判断をせず、試奏してご自身の感性で比較してみる事が一番です。詳しい形状につきましては、カンスタル(Kanstul)社のMouthpiece Comparatorで比較してください。

リンク:Kanstul Mouthpiece Comparator






Vincent Bachの標準マウスピースラインナップ

Rim   A B C D E
1          
1 X  
CW
1.25          
1.5        
2        
2.5          
2.75          
3
CW
 
F
5      
5 V, MV, SV
6  
BM
   
7
BW

CW

DW

EW
8      
8.5    
8.75        
9  
10        
10.5    
CW

DW

EW
10.75      
CW
   
EW
11  
CW

DW

EW
11.5        
11.75      
CW
   
12      
CW
17        
18        
20          

※ 3CWは深く、12CWは浅い。10-1/2CWはやや深い。





各リムサイズごとのカップバリエーション

1 バリエーション
1
Bachで最大口径のマウスピース。
特に1は他のシリーズと比べてもかなり大きく深い。



1' バリエーション
1X, 1B, 1C, 1CW, 1D, 1E
Bach最大のリムシリーズ。
大きな音が出せる為、1B・1Cは実力・体力のあるオーケストラ奏者が好む。

1Xは1970年代以前の「旧」1で、現在の1Cとほぼ形状が同じだが、ややリムが小さい。
1Bは5Cとカップ形状が似ており、5Cのリムを大きくした形状。
1Cは5CよりえぐりのあるUカップ、1CWは1Cよりリムが大きい。
1Dは3Dと同じくらいの深さで、7EWのリムを広げたような形状。
1Eは3Eと同等にかなり浅い。



1-1/4

1-1/2
バリエーション
1-1/4C, 1-1/2B, 1-1/2C
1-1/4Cは1Bを小ぶりにした形状。
1-1/2Bは1Bよりやや深い。
1-1/2Cは1Cよりやや浅く、5Cのカップ形状に似ている。
1B・1Cが大きすぎると感じる人に人気がある。



2 バリエーション
2, 2C, 2-1/2C, 2-3/4C
2系の特徴は1、3、5などのシリーズとは異なり、えぐりのある独特な丸いUカップ。

2C、2-1/2C、2-3/4Cの順にカップがよりUに近くなり深くなる。
2の深さは5A程度。2Cは1Cと同じくらいの深さで、6Cとカップ形状が似ている。



3 バリエーション
3, 3B, 3C, 3CW, 3D, 3E, 3F
Bachの229/25、239/25は1BC~3BC程度のマウスピースを想定して作られている。

3は7Aとカップ形状が似ている。
3Bは5Cとカップ形状が似ている。
3Cは他の1C・1-1/2C・5Cと比べやや浅く、7D程度。
3Bは5C程度の深さ。
3Dは7EWと同じくらいの深さ。
3E、3Fは7Eよりもかなり浅い。
3CWはVカップで深く、5MVや7程度の深さがある。

ジャンルを選ばず使い勝手が良い大きさ。
様々な深さのカップが用意されている事から、多くの人が好んで使っていると思われる。



5 バリエーション
5A, 5B, 5C
1960年代の北米オーケストラでは5~8が主流だった。
使い勝手が良く人気のマウスピース。
1-1/2系が大きすぎる、3Cは浅いと感じるオーケストラ奏者が好んで使う。

5Aは3と深さがほぼ同じ。
5Bは1B・1-1/2B・6B・7Bと、5Cは1C・1-1/2C・6Cと深さがほぼ同じ。



5' バリエーション
5V, 5MV, 5SV
5V、5MV、5SVはClaude Gordonモデルの特別なマウスピース。
バックボアは#25。

5Vは完全な直線Vカップでフリューゲルホルンのマウスピースに近く、スロートは#20。
5MVは5B程度の深さのVカップでスロートは#25、バックボアは#25。
5SVは3Cと3Dの間程度のVカップでスロートは#25、バックボアは#25。



6 バリエーション
6, 6B, 6C
1960年代の北米オーケストラでは5~8が主流だった。
アメリカのオーケストラで現在も6番を使う奏者が一定数いる。

6は3より若干浅い。
6Bは1B・5B・7B、6Cは1C・5C・7Cとほぼ同じ深さ。
リムが小さいのでオーケストラでも体力の温存ができる。



6' バリエーション
6 ( Cornet ), 6BM ( Trumpet )
コルネット用の6のみ#24バックボアを採用している。
6BMはスロート#26(3.73mm)、バックボア#24のシンフォニックモデル。

Bach本人が6のリムを好んだため、このような派生品番ができたと思われる。
6は1922年にBachがオーケストラ用として作成した最初のマウスピース。



7 バリエーション
7, 7A, 7B, 7BW, 7C, 7CW, 7D, 7DW, 7E, 7EW
全カップとWリムが用意されている口径。
ジャズリードからオーケストラまで様々なジャンルで使用者が多い。
また7DW、7EWはピッコロトランペットで定番のリム。

7は5Aとカップ形状が似ていて6よりやや深い。
7Aは7より深く3とカップ形状が似ている。
7Bは5Bとカップ形状が良く似ている。
7Cは独特なUカップで2Cよりややえぐりが少ない。
7CWのカップは7Cと同一。
7D・7DW・7E・7EWは7Cよりリムが小さく、10Cや10-1/2C程度。
7Dの深さは3C程度だがややUカップ。
7DWは7Dよりやや深い。
7Eは7Dを更に浅くした形状、7EWは7Eよりやや深い。



8 バリエーション
8, 8B, 8C
元々前歯が出ている人用に作られたリム。
体力を温存しつつオーケストラを演奏したい目的で使う人がいる。

8は3と形状が似ていて深さがほぼ同じ。
8Bは3Bと形状が似ていて7C、9Cと深さがほぼ同じ。
8Cは7Cや9Cより浅い。



8-1/2 バリエーション
8-1/2, 8-1/2A, 8-1/2B, 8-1/2C
8-1/2は7・8と形状が似ている。
8-1/2Aは3と形状が良く似ている。
8-1/2Bは8B、3Bと形状が似ている。
8-1/2Cは深いボウル型で2-3/4Cと形状が似ていて、ショルダー付近は広く削られている。
8-1/2Cは7Cや9Cより深い。



8-3/4 バリエーション
8-3/4, 8-3/4C
8-3/4は深いボウル型で2と形状が似ている。
8-3/4Cは8Bと8Cの間の深さで、6C・7Cよりやや浅いがカップの形状は似ている。



9 バリエーション
9, 9A, 9B, 9C, 9D<
9Aは8とカップ形状が似ている。
9は9Aのリムエッジを丸くした形状で9Aよりやや大きい。
9Bは8-1/2Bとカップ形状が似ている。
9Cは8-3/4Cとカップ形状が似ている。
9Dは7Dや3Cとカップ形状が似ている。



10 バリエーション
10, 10B, 10C
10は9とカップ形状が似ている。
10Bは6B・7B・8Bとカップ形状が似ている。
10Cは9Cとカップ形状が似ている。



10-1/2 バリエーション
10-1/2A, 10-1/2C, 10-1/2CW, 10-1/2D, 10-1/2DW, 10-1/2E, 10-1/2EW
リードトランペット奏者やピッコロトランペットで人気のリム。

10-1/2Aは9Aとカップ形状が似ている。
10-1/2Cは10Cより浅く8Cとカップ形状が似ている。
10-1/2CWは10-1/2Cより深く、10Bとカップ形状が似ている。
10-1/2Dは9Dのリムを小さくしたような形状で、10-1/2DWとほぼ同じ。
10-1/2Eは7Eよりかなり浅く、3Eのリムを小さくしたような形状。
10-1/2EWは10-1/2Eより深く、8Cより深いが8-3/4Cより浅い。



10-3/4 バリエーション
10-3/4A, 10-3/4CW, 10-3/4EW
10-3/4Aは10-1/2Aのリムを小さくした形状。
10-3/4CWは7EWより浅く、8Cを更に浅くしたUカップ。
10-3/4EWはかなり浅く3Eと3Fの中間の深さ。
10-3/4EWはNew York時代の17C2。



11 バリエーション
11A, 11B, 11C, 11CW 11D, 11DW, 11EW
11Aは9Aや10-1/2Aのリムを小さくした形状。
11Bは9B・10Bとカップの形状が似ている。
11Cは10-1/2Cよりやや深く、10Cより浅い。カップの形状は似ている。
11Dは10D・10-1/2Dとカップの形状は似ている。
11DWは11Dよりやや深い。7DWのリムを小さくしたような形状。
11EWは9Dを浅くした形状。10-1/2Eより深く、10-1/2EWより浅い。



11-1/2 バリエーション
11-1/2A, 11-1/2C
11-1/2Aは10-3/4Aとカップの形状が似ている。
11-1/2Cは11Cをのリムを小さくした形状。

元々19世紀の楽器を使う奏者のために1920年代後半に考案されたリム。
19世紀のフランスの作品ではコルネット2本、トランペット2本が指定されている。
深いAはコルネット、Cはトランペット用と解釈すべき。



11-3/4 バリエーション
11-3/4C, 11-3/4CW
11-3/4Cは11-1/2Cのリムを小さくした形状。
11-3/4CWは11-1/2Cのリムを小さくした形状だが、11-3/4Cより大きい。



12 バリエーション
12, 12B, 12C, 12CW
リードトランペット奏者に人気のあるリム。
晩年のMaurice Andreはマウスピースを1-1/2Cから12Cに変えて、
体力に余裕をもって演奏した。

12は10のリムを小さくした形状。
12Bは11Bのリムをかなり小さくした形状。
12Cは10C・11Cより浅く、10-1/2Cのリムをかなり小さくした形状。
12CWはかなり浅く、10-3/4EWのリムを小さくした形状。



17 バリエーション
17, 17C
17は12とカップ形状が似ている。
17Cは12Cとカップ形状が似ている。



18 バリエーション
18, 18C
18は17とカップ形状が似ている。
18Cは17Cとカップ形状が似ている。



20 バリエーション
20C
リムサイズは18Cとほぼ変わらないが18Cより浅い。
12Cとカップの形状が似ている。













特性が言及されているマウスピース

説明 マウスピース
オールラウンド 1C, 1-1/2C, 3C, 7C, 9C, 10C
C管用 2-1/2C, 2-3/4C, 6C, 10-1/2C, 11C
D管用 7D
Es管用 7DW, 7E, 7EW
ピッコロ用 1E, 7E, 7EW, 10-1/2EW
ドイツ的な音 2, 8-3/4
コルネット用 10-1/2A, 10-3/4A
19世紀のコルネット用 11A, 11-1/2A
イタリア式奏法の人 10-1/2A, 10-3/4A, 12
イギリス式奏法の人 12
前歯が出ている人 8, 8B, 8C










参考資料

 以下の資料はあくまで補足的なものです。マウスピースの形状は複雑で、「深い」「浅い」だけで語られるべきものではありません。詳しい形状は、カンスタル社のMouthpiece Comparatorで比較してください。

リンク:Kanstul Mouthpiece Comparator









無印カップ深さの傾向

  カップの深さ
深い ←  中庸  → 浅い





      3      
      7      
      8      
      8.5      
    8.75        
      9      
    12        
        17    
      18      

※ 1と1Xは7B程度の深さで更にカップ側面を削ぎ落した深いUカップ、2は5A程度の深さ。



Aカップ深さの傾向

  カップの深さ
深い ←  中庸  → 浅い





      5      
    7        
      8.5      
      9      
      10.5      
          10.75  
        11    
      11.5      




Bカップ深さの傾向

  カップの深さ
深い ←  中庸  → 浅い





        1    
      1.5      
      3      
      5      
      6      
      7      
      8      
      8.5      
      9      
      10      
      11      
      12      




Cカップ深さの傾向

  カップの深さ
深い ←  中庸  → 浅い





    1        
    1.25        
      1.5      
    2        
  2.5          
2.75            
            3
3CW 3CWは独特なVカップ。
      5      
      6      
      7      
      7CW      
          8  
      9      
      10      
          10.5  
      10.5
CW
     
10.75CWは3Cより浅い。 10.75
CW
      11      
      11.5      
      11.75      
      11.75
CW
     
        12    
12CWは12Cより浅い。 12CW
      17      
      18      
      20      




Dカップ深さの傾向

  カップの深さ
深い ←  中庸  → 浅い





        1    
          3  
      7      
    7DW        
      9      
      10.5      
      10.5
DW
     
      11      
    11DW        




Eカップ深さの傾向

  カップの深さ
深い ←  中庸  → 浅い





        1    
          3  
※ 3Fは10.75EWより浅い 3F
      7      
    7EW        
          10.5  
      10.5
EW
     
            10.75
EW














Vincent Bachのマウスピース2へ進む。





 




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