Frack Smoking Cutaway
 
 最上級礼装とされる燕尾服、モーニングコート、準礼装のタキシードについて解説します。


男性の礼装の種類

平服スーツ
略礼装略礼服(ブラックスーツ)
準礼装 (昼)ディレクターズスーツ
準礼装 (夜)タキシード
正礼装 (昼)モーニング
正礼装 (夜)燕尾服




燕尾服


ジャケット・パンツ・ウエストコートの3つ揃えが必須
ホワイトタイ(白蝶ネクタイ)が必須



着用する人、場面

・馬術の上級競技
・オーケストラの指揮者
・ノーベル賞授賞式
・天皇より勲一等大綬章以上を叙勲
・外国の国王や王族との接見、晩餐会
・皇族との晩餐会 等

一般的なドレスコード

・ジャケット
・パンツ(シルクの側章が2本又は1本)
・サスペンダー(ベルトは用いない)
・白のウエストコート、又は白のカマーバンド
・白の蝶ネクタイ(ウエストコートと同じ生地)
・白のシャツ
   イカ胸(又はヒダ胸)、ウイングカラー、ダブルカフス
・(シャツによってはスタッドボタンで前を留める)
・カフリンクス(銀台に白蝶貝か真珠が基本)
・白のポケットチーフ(折り方はスリーピークス)
・黒靴下
・エナメルシューズ
・シルクハット(外出時)
・懐中時計(腕時計はつけない)
・勲章を持っている場合は必ず着用する


 燕尾服は男性の最上級礼装とされています。白い蝶ネクタイをつける事から「ホワイトタイ」とも呼ばれます。もし、パーティの招待状に「ドレスコード:ホワイトタイ」と書かれていたら、それは白いネクタイで出席するのではなく、燕尾服を着用して出席しなければなりません。三つ揃えが必須ですので、ウエストコート(又はカマーバンド)は絶対着用しなければなりません。また蝶ネクタイとウエストコートの生地は同じでなければならないので、必然的にウエストコートも白になります。シャツも特殊で、イカ胸、ウイングカラーのダブルカフスです。更にカフスが見えやすいよう袖が通常の物より4cm程長く作ってあります(通常M39-82だとしたら、M39-86等)。シャツにつけるカフリンクスは白か銀が基本になります。また原則腕時計は着用しません。現在では、乗馬や社交ダンスが趣味の人でない限り、一般人の方では一生のうちに着用しない方の方が多いでしょう。天皇の即位正殿の儀の時に内閣総理大臣が着用していました。元々は乗馬服だったようで、ロングコートのまま乗馬すると、コートが邪魔で跨がれない・・・と言った問題解決の為に考えられたそうです。前が大きくカットされ、後ろがセンターベンド(真ん中に切れ込み)なのはその由来です。



ジャケットの前側は乗馬の際に邪魔にならぬよう短い


ジャケットの襟は拝絹のピークドラペル


白のポケットチーフ


ウエストコートは白が必須


白蝶ネクタイと白のウエストコートは同じ生地が必須


パンツの股上は通常より5cm以上深く、へその上で履く


パンツには絹の側章がある


ベルトは使用できない、サスペンダー用のボタンがある


背後は長い


乗馬の際邪魔にならぬようセンターベンドになっている


袖ボタン他はすべてくるみボタン


シャツの前側は2重になっており、イカ胸と言われる


シャツの襟はウイングカラー


前ボタンが見えない仕様になっている


首の後ろには蝶ネクタイを通す紐がある


カフスは白蝶貝か真珠、銀台座の物


黒靴下必須、手袋を着用する事も


靴はエナメルのものを着用する











タキシード


ジャケット・パンツ・カマーバンドの3つ揃えが必須
ブラックタイ(黒蝶ネクタイ)が必須



着用する人、場面
・結婚式での新郎
・夜のパーティ
・カジノ
・アカデミー賞等の表彰式
・コンサートの奏者 等

一般的なドレスコード

・ジャケット(拝絹襟)
・パンツ(シルクの側章が1本)
・黒のカマーバンド、又は黒のウエストコート
   (ジャケットがダブルの場合は省略可)
・黒の蝶ネクタイ(ウエストコートと同じ生地)
・白のシャツ
   ヒダ胸、ウイングカラー、ダブルカフス
・(シャツによってはスタッドボタンで前を留める)
・カフリンクス(銀、金台に黒のオニキス等)
・ポケットチーフ(基本は白)
・黒靴下
・エナメルシューズ、または黒内羽根ストレートチップ
・腕時計(ベルトは皮が最もフォーマル)


 ジェームズ・ボンドでお馴染みのタキシードは、男性の準礼装とされています。黒い蝶ネクタイをつける事から「ブラックタイ」とも呼ばれます。もし、パーティの招待状に「ドレスコード:ブラックタイ」と書かれていたら、それは黒いネクタイで出席するのではなく、タキシードを着用して出席しなければなりません。シングルブレストの場合は三つ揃えが必須ですので、カマーバンド(又はウエストコート)は絶対着用しなければなりません。また蝶ネクタイとカマーバンドの生地は同じでなければならないので、必然的にカマーバンドも黒になります。結婚式の新郎は、カラータキシードとウエストコートを着用する事が殆どです。声楽が趣味の方や海外旅行でカジノに行く方以外では、一般の方が黒のタキシードを着用する事はほぼありません。しかしタキシード持っていれば、夜に行われるパーティ等に着て行く事ができます。燕尾服と比べると、丈がスーツと変わりません。セー〇ームーンのタキシード仮面が着ているのは、なんだかタキシードっぽくない事がわかります(燕尾服でもない)。元々は喫煙服だったようで、EU諸国ではスモーキング、イギリスではディナージャケットと呼ばれています。



襟は拝絹のショールカラー、ピークドラペルの物もある


前ボタンはくるみボタン


サイドポケットにも拝絹がある


袖ボタンもくるみボタン


黒カマーバンドと黒蝶ネクタイは同じ生地にする


パンツには絹の側章がある


背はノーベンド(切れ込み無し)


背後はスーツの長さと変わらない


シャツの襟はウイングカラー


ヒダ胸シャツ


シャツの前は黒オニキスのスタッドで留める


スタッドボタンは崩しても良い


カフスは銀台、黒オニキスが基本


 






モーニングコート


ジャケット・パンツ・ウエストコートの3つ揃えが必須


着用する人、場面
・結婚式の新郎新婦の父親
・葬儀の喪主
・入学式、卒業式での学校長
・昼間のコンサートの指揮者
・親任式での内閣総理大臣・最高裁判所長官
・天皇より叙勲された時 等

一般的なドレスコード

・ジャケット
・コールパンツ
・ウエストコート
   慶事:黒に白の襟をつける、又は銀
   弔事:黒、襟はつけない
・ネクタイ(シルバーに黒の縞が基本)
・白のシャツ
   ウイングカラー、ダブルカフス
・(シャツによってはスタッドボタンで前を留める)
・カフリンクス(銀、金台に白蝶貝等)
・白のポケットチーフ
・黒靴下
・黒内羽根プレーントゥ又はストレートチップ
・腕時計(ベルトは皮が最もフォーマル)


 モーニングコートは男性の昼間の最上級礼装とされています。結婚式での新郎新婦の父親、入学式や卒業式の学校長が着用する事から、燕尾服やタキシードと比べると一般の人にも一生のうちに何度か着る機会があるでしょう。新しい内閣が発足した時に、男性の大臣はモーニングコートを着て階段に並んで写真を撮るので、多くの人はテレビでもよく見た事があるはずです。燕尾服同様、モーニングコートも乗馬服が由来の礼服です。「モーニング」という名前の由来は、貴族が朝の乗馬の後、そのまま宮廷に上がった事からこの名前が使われるようになりました。また現在のスーツは、モーニングコートの後ろの長い尾の部分をカットしたものが始まりとされています。



襟はピークドラペル


袖ボタンはくるみボタン


ウエストコートは黒


慶事の際はウエストコートの襟に白い絹襟をつける


背後は長い


燕尾服同様センターベンド


パンツはコールパンツ


慶事の際は銀のウエストコートを着用する場合も


 
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